2018年ふたご座流星群
§.撮影計画
2018年のふたご座流星群は 14日21時ごろがピークと予報されています。月齢 7.2 の月があるけれど 22h26m には富士山の裾野に隠れるので、その後は薄明が始まるまで約7時間もあり全く問題ありません。気になる天気は SCW天気予報によると、22時ごろまでは曇りだけど、それ以降は朝まで快晴となっていて十分に期待が持てます。
たまたまですが 14日の夜には 接近中の 46P/ビルタネン彗星の軌道面を地球が横切ります。長時間露光すれば、もしかしたら尾やアンチテイルが写るかも知れません。そこで 「ふたご群」 の撮影開始は 23時として、それまでは彗星や人工衛星を撮影することにしました。なお、「ふたご群」 は 2012年、13年、14年、17年 に撮影していて、いずれも流星が輻射点から放射状に飛び散る構図になっています。それで今年は輻射点は外して、プレアデス/ヒヤデス星団と ビルタネン彗星を入れた構図、および富士山に流星が降り注ぐ構図を撮ろうと思いました。
§.実際の撮影
日没前に 山梨県の忍野村に到着しました。その時は雲量 4~5/10 で 『天気予報は良い方に外れた!』 と にんまりしましたが、暗くなるにつれて急速に雲が出て来てベタ曇りになりました。今度は逆に 『本当に 22時以降は晴れるのか?』 と心配に駆られながら準備しました。結局 22時になっても晴れず、ビルタネン彗星の長時間露光は出来ませんでした。 23時になってようやく晴れ間が見えて来たので、「ふたご群」の撮影は24時からに延期して、雲間からビルタネン彗星を撮影しました。24時が迫って来ても快晴にはならず、雲量4/10 ⇔ 9/10 ぐらいで雲が激しく移動して行きます。ちょうど昴やビルタネン彗星の西側が雲の通り道になっていて、ビルタネン彗星を写野中央に入れると写野の半分以上が雲で覆われます。仕方なく 雲の影響を少しでも減らすために彗星を右端に移動させて 24時丁度から撮影を始めました。00時30分になっても雲の移動は激しく、写野は雲に埋もれたり晴れたりで 歩留まりの悪い撮影を続けました。01時を過ぎたころ、少し雲が少なくなって来たので カメラが動かないように注意しながら ソフトフィルターを装着して 背景にする画像を撮りました。その背景に、写った流星を合成したのが以下の写真-1です。
§.撮影計画
2018年のふたご座流星群は 14日21時ごろがピークと予報されています。月齢 7.2 の月があるけれど 22h26m には富士山の裾野に隠れるので、その後は薄明が始まるまで約7時間もあり全く問題ありません。気になる天気は SCW天気予報によると、22時ごろまでは曇りだけど、それ以降は朝まで快晴となっていて十分に期待が持てます。
たまたまですが 14日の夜には 接近中の 46P/ビルタネン彗星の軌道面を地球が横切ります。長時間露光すれば、もしかしたら尾やアンチテイルが写るかも知れません。そこで 「ふたご群」 の撮影開始は 23時として、それまでは彗星や人工衛星を撮影することにしました。なお、「ふたご群」 は 2012年、13年、14年、17年 に撮影していて、いずれも流星が輻射点から放射状に飛び散る構図になっています。それで今年は輻射点は外して、プレアデス/ヒヤデス星団と ビルタネン彗星を入れた構図、および富士山に流星が降り注ぐ構図を撮ろうと思いました。
§.実際の撮影
日没前に 山梨県の忍野村に到着しました。その時は雲量 4~5/10 で 『天気予報は良い方に外れた!』 と にんまりしましたが、暗くなるにつれて急速に雲が出て来てベタ曇りになりました。今度は逆に 『本当に 22時以降は晴れるのか?』 と心配に駆られながら準備しました。結局 22時になっても晴れず、ビルタネン彗星の長時間露光は出来ませんでした。 23時になってようやく晴れ間が見えて来たので、「ふたご群」の撮影は24時からに延期して、雲間からビルタネン彗星を撮影しました。24時が迫って来ても快晴にはならず、雲量4/10 ⇔ 9/10 ぐらいで雲が激しく移動して行きます。ちょうど昴やビルタネン彗星の西側が雲の通り道になっていて、ビルタネン彗星を写野中央に入れると写野の半分以上が雲で覆われます。仕方なく 雲の影響を少しでも減らすために彗星を右端に移動させて 24時丁度から撮影を始めました。00時30分になっても雲の移動は激しく、写野は雲に埋もれたり晴れたりで 歩留まりの悪い撮影を続けました。01時を過ぎたころ、少し雲が少なくなって来たので カメラが動かないように注意しながら ソフトフィルターを装着して 背景にする画像を撮りました。その背景に、写った流星を合成したのが以下の写真-1です。
ようやく雲の無い快晴の空になって来たので、写野を変更しました。漠然と空を眺めていると北天よりも南天の方が流星の出現が多いように思えたので、01時半ごろ 南天の こいぬ座辺りを狙ってカメラを振りました。寒いと思って温度計を見ると -10.2℃となっていました。でも ヒーターが効いていて レンズの結露・凍結はありません。去年のふたご群の時には動きが不安定で苦労したポタ赤 CD-1 も、本日は順調に作動しています。撮影は順調に進み 03時を過ぎました。この時の画像が写真-2です。↓
03時を過ぎたころ、オリオン座も随分と西に傾き、写野の一部に地上の景色が写り込んで来ました。このままでは流星を捉える効率が悪くなる一方なので、思い切って写野を東側へ振ることにしました。うみへび座のアルファードを中央に入れて、しし座もカバーするようにしました。先立って背景にする画像を撮りましたが、慌てていたのでシャッター速度もISO感度も変更するのを忘れてしまい、ソフトフィルターを付けただけで撮ってしまいました。(写真-3)
まぁ背景として使えない訳ではないので御愛嬌ということで・・・。 少し雲が写り込みましたが、これもアクセントと思ってください。 この背景に 00h28m32s~05h21m00s JST の間に写った59個の流星を比較明合成しました。特に 04h24m06s に出現した -2等級の流星(写真-3左端)は 1分近く流星痕を残しました。写真-4 は その痕の様子を時間経過順に並べたものです。
写真-5は 富士山に降り注ぐ流星雨を表現したつもりの写真です。天文薄明開始の30分前になって流星撮影の終了が近づいて来ましたが、十分に流星を撮影できた手応えがあったので、欲張って地上風景(=富士山)を入れた一枚も撮っておきたくなって撮ったのが 写真-5 です。シリウス、プロキオン、アルファード付近は今までの写野と重なっているので 多くの流星を合成することが出来ましたが、左側は初めて撮る方向なので合成できる流星が少なくなってしまいました。トリミング゙で左側をカットした方が良いのかも知れませんが、左上に写った流星をカットするのが忍びなく トリミングはしませんでした。
§.まとめ
23h58m37s~05h22m26s の 324分間で 111個のG群流星が撮影できました。30分毎の撮影数は以下の表の通りです。01h30m~02h00m が 20個と最も沢山写っているので、このころがピークだったのでしょう。輻射点高度が最も高くなるのが 01h41mごろなので、その影響も大きいのでしょう。今年(2018年)のG群の極大時刻は 21時ごろと予報されていますが、明るい流星(≒写る流星)の極大は数時間遅いそうですから、朝方の副ピークも納得できます。 (完)
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