V339 Del (いるか座新星)
§.はじめに
8月15日朝、PCを立ち上げて CBAT/TOCP を見ると 14日23時JSTごろに 6.8等の新星らしき天体の発見情報が掲載されていました。山形のベテラン板垣氏の発見であるしフォロー観測も載っているので間違いないと思いました。アストロアーツによると肉眼等級の新星は6年振りで、夕方見やすい条件を加えると実に38年振りの新星だそうです。
8月15日朝、PCを立ち上げて CBAT/TOCP を見ると 14日23時JSTごろに 6.8等の新星らしき天体の発見情報が掲載されていました。山形のベテラン板垣氏の発見であるしフォロー観測も載っているので間違いないと思いました。アストロアーツによると肉眼等級の新星は6年振りで、夕方見やすい条件を加えると実に38年振りの新星だそうです。
§.発見前の写真
14日の夕方19h55mごろには、こと座付近で人工衛星 X37B-3 を撮影していました。X37B-3 は写らなかったのですが、その写野内に いるか座も入っていました。X37B-3用に比較明合成した写真をチェックした結果、新星の出現位置は写っていましたが新星の姿はありませんでした。ガッカリしていると友人の Wb さんから 『19h58mごろにイリジウム72号を撮った写真に新星が写っているはず』 とのメールがありました。その写真には確かに発見の約4時間前の新星が写っていました。すぐに Ns さんが 『新星が写っていることを確認した』 とのメールを発信していました。追いかけるように Dg さんから 『13日朝にペルセウス流星群を狙った写真に新星が写っているかも知れない』 とのメールがありました。 |
その写真には新星の位置には何も写っていませんでした。しかし、これは発見の約44時間前には少なくとも10等級より暗かったという貴重なデーターを提供してくれました。
話は戻りますが、人工衛星 X37B-3 を狙った100コマ以上のデーターを活かすために、その内の60コマを加算合成してみました。結果は非常に淡いのですが、確かに新星が写っていました。邪道かも知れませんが、その写真データーから光度測定をすると 7.6等級でした。(写っている最微光星は7.9~8.1等) ともあれ、明るい新星が発見されたわけですが、その発見前の姿を捉えていたという事実に感激しています。
§.観測写真
8月14日~9月27日の間に19夜 観測写真を撮りました。その内の17日分を比較できるように並べましたが、予想に反して光度変化は
それほど明確には分かりませんでした。
話は戻りますが、人工衛星 X37B-3 を狙った100コマ以上のデーターを活かすために、その内の60コマを加算合成してみました。結果は非常に淡いのですが、確かに新星が写っていました。邪道かも知れませんが、その写真データーから光度測定をすると 7.6等級でした。(写っている最微光星は7.9~8.1等) ともあれ、明るい新星が発見されたわけですが、その発見前の姿を捉えていたという事実に感激しています。
§.観測写真
8月14日~9月27日の間に19夜 観測写真を撮りました。その内の17日分を比較できるように並べましたが、予想に反して光度変化は
それほど明確には分かりませんでした。
以下は、17日分から比較的きれいな写真を選んだものです。